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鈴木克明,都竹茂樹,平岡斉士,天野慧(2017)「熊本におけるビジネス人材の育成ーインストラクショナルデザイン普及活動の実施報告ー」.平成27年度熊本大学地域創生推進機構(編)『熊本大学COC事業地域志向教育研究報告書』,335-340
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都竹茂樹,天野慧(2017)「菊池市の生活習慣病予防改善に資する保健指導システムの開発・検証 ー男性を対象にした1ヶ月間の生活習慣病予防・改善プログラムの実施報告ー」.平成27年度熊本大学地域創生推進機構(編)『熊本大学COC事業 地域志向教育研究報告書』,239-248
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鈴木克明(2014.6.22~7.7)日本国際協力機構(JICA)トルコ中央アジア・中東向け自動制御技術普及プロジェクト(IATE)短期専門家派遣、イズミール市 専門家業務完了報告書.
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鈴木克明(2014.6.22-7.7)国際協力事業団専門家派遣「トルコ中央アジア・中東向け自動制御技術普及プロジェクト」、イズミール市
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鈴木克明(2014-2015)外部評価委員 大学連携e-Learning教育支援センター四国(代表校 香川大学)
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鈴木克明(2014-201x)公益財団法人 日本教材文化研究財団 評議員
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鈴木克明(2013-2015)外部評価委員 文部科学省大学間連携共同教育推進事業「学士力養成のための共通基盤システムを活用した主体的学びの促進」(代表校 千歳科学技術大学)
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鈴木克明(2012.3)知的能力の可視化WG成果報告書、サイエンティフィック・システム研究会(WG代表:阪井和男明治大学教授)(WG委員、執筆担当:3.3.1インストラクショナルデザインの視点からのまとめp.69-71、資料提供:Instructional Design概論(第3回会合)p.137-152、Story-centered Curriculumと知的能力の可視化(第8回会合)p.178-189)
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鈴木克明(2012.3)初等・中等・高等教育における教育方法の改善・開発に関する総合的研究(平成21~23年度科学研究費補助金(基盤研究B)研究成果報告書(研究代表者:吉崎静夫日本女子大学教授、21300314)(研究分担者、執筆担当(編著):第5章大学における教育方法の改善・開発p.228-273)
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渡邊あや(2012)「フィンランド」『諸外国における後期中等教育後の教育機関における職業教育の現状に関する調査研究報告書』(平成23年度文部科学省委託生涯学習施策に関する調査研究)46-67頁.
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相田芙美子、渡邊浩之、小川ゆきえ、山下大輔、古庄敬文「ラーニングコモンズの要素分析 -日本における導入を前提として-」私立大学図書館協会研究助成報告書(2009-2010年度助成)(共同研究)
研究の目的
現在、日本
の大学
では、講義•学習の変化により、アクティブラーニングの実施およびグループ学習
の機会が増加している。そして、これに対応する施設として
ラーニング・コモンズ(以下
「
LC
」という。
)
が注目されている。
この
研究の目的は
、
LC
に挙げられるような多様な学習環境を導入する際の、いくつかのモデルを提
供することにある。
海外では実施例が増え、施設・
サー
ビスについてのベスト・プラクティスが評価、公表されてきてい
る。しかし、日本では
LC
の事例はまだ少ない。
各館が導入を検討する際の材料としては情報が乏しい。
特に
、学生数が少な
い中・小規模の大学では独自の調査が難しい場合もあるだろう。
そのため、今回の研究で
は、
LC
(または相当の学習施設・サービス)の導入により、大学の学習支援
環境・体制の強化を検討したい大学
および
図書
館員
のために、
国内外の事例を紹介し、具体的な構築例
を提示するものとする
。
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大森不二雄(2011)「『社会市場』と高等教育―知を媒介にした市場と社会の関係性の再考―」科学研究費補助金
基盤研究(B)(研究代表者:羽田貴史)平成20-22年度報告書『アジア・太平洋地域における高等教育市場化政策の国際比較研究』、62-105頁.
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熊本大学大学院教育改革支援プログラム(大学院GP)「IT時代の教育イノベーター育成プログラム ―グローバル人材育成を主導できる、eラーニング専門家の養成―」(平成19年度)
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熊本大学大学院教育改革支援プログラム(大学院GP)「IT時代の教育イノベーター育成プログラム ―グローバル人材育成を主導できる、eラーニング専門家の養成―」(平成20年度)
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熊本大学大学院教育改革支援プログラム(大学院GP)「IT時代の教育イノベーター育成プログラム ―グローバル人材育成を主導できる、eラーニング専門家の養成―」(平成21年度)
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鈴木克明(2004)高等教育情報化推進協議会『平成15年度文部科学省委託<エルネット高度化推進事業>エルネット<オープンカレッジ>について(第5年次報告書)』(分担執筆:IV新たな取り組みについて 3.モジュール化について 〔4〕生涯学習講座におけるブレンディングについて)pp.136-138
ブレンディングとは何か
ブレンディング[blending]とは、異なる 教育方法を組み合わせてより高い効果をねらうように研修コース全体をデザインする手法である。eラーニングが企業内教育などで注目されてくるにつれて、e ラーニングと集合研修などその他の研修形態をミックスすることが日常化したことから、ブレンディングという言葉が一般化した。生涯学習講座にモジュールコ ンテンツを用いる場合、モジュールコンテンツに何を求め、それ以外に何を加えることで、講座全体をどのようにトータルデザインするかを考える必要がある。 その際、eラーニングにおけるブレンディングの考え方はひとつの参考になる。
根本(2002)は、WBT(Webを用いた研修)と集合研修をブレンディングする事例は、集合研修(オリエンテーションなど)と集合研修(ディスカッ ションなど)の中間にeラーニングによる学習を据える「中核型」と、それとは逆に集合研修の予習と復習をeラーニングで実施する「両端型」の2つに大別さ れる傾向があると指摘している。モジュールコンテンツを講座参加者が自宅などで利用できるようになれば(いわゆるeラーニングとしての利用)、参加者が一 堂に会したときには何をやるのが良いのか。
eラーニングを前提とした講座のあり方は、それを前提としていない講座とはおのずと異なってくることが予想される。根本(2002)は、ブレンディングと は、既存のコースをそのまま残すことではなく、集合研修とeラーニングの長所を組み合わせ、互いに特化した目的を担わせることだと強調している。自宅利用 ができるようになったことで、学習機会がより柔軟になった。この変化を最大限に活用することを考えれば、eラーニングではできないことを集合研修でやる、 というのが棲み分けの原則になるのだろう。
この他のブレンディングの可能性としては、香取(2001)が、ラーニングセンターなどに集合してインストラクタの指導のもとにWBT教材などを使って個 別研修を進める方法と、WBT教材をインストラクタが使いながら集合研修を進める方法が考えられるとしている。インターネット環境などが整っていない参加 者向けに、公民館などのインターネット端末や録画された教材を視聴するコーナーを開放し、全員集合してディスカッションする前に個別に予習をしてもらうよ うな講座デザインも考えられる。また、モジュールコンテンツを従来からの生涯学習講座の一部として、インストラクタ主導の下で全員視聴することもまた、利 用方法の一つである。
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鈴木克明(2004)平成15年度NHKデジタル教材評価委員会『平成15年度デジタル教材授業実践についての評価報告書』(NHK教育番組部委託研究)(監修、分担執筆:要約)
本評価研究では,過去2年の取り組みをふまえ,学習者,授業者,コンテンツ制作者の3者の立場からの包括的な評価を試みた。すなわち,1:教師のプランニ ングワークシート,2:児童イメージマップ,3:アクセスログ・ポートフォリオ,4:教師リフレクションワークシート,5:教師インタビュー,6:制作者 インタビューの6つの方法を組み合わせた。より具体的な教師のデジタル教材の利用意図,学習者の反応を明らかにすることを目的に,2学期末,3学期の2回 単元レベルでの事例研究を実施した(第1章)。
ログ分析・ポートフォリオ収集システムは,昨年度までの開発状況及び利用者からのフィードバックを踏まえ,今年度の研究枠組みに合うような変更を行った。 実施した作業は、1:「にんげん日本史」のデータを追加,2:2003年度への対応,3:ログの自動収集システムの実装,4:利用マニュアルの作成の4つ であった(第2章)。
5校5番組を対象にした調査を実施した。調査の実施時期,各校のネットワーク環境の問題もあり,すべてのデータが収集できたわけではない。ポートフォリオ では32件の記録を収集した。アクセスログについては,ネットワーク環境に問題があり,根岸小学校の2003年12月18日から2004年3月19日まで のログのみとなった。プランニングワークシートでは、デジタル教材の利用意図を含めた単元計画の記入を依頼した。リフレクションワークシートでは、プラン ニングワークシートにもとづいて実践をふりかえり,デジタル教材の評価を依頼した。イメージマップ調査では,延べ234名の児童からデータを収集した。児 童を対象にしたデジタル教材についてのアンケートでは,延べ245名が対象となった。教師へのインタビューからは,デジタル教材の印象,それぞれをどのよ うに使い分けたのか,具体的な利用意図を把握することができた。制作者へのインタビューでは,番組のコンセプト,評価対象になった放送回の制作意図と実践 者の利用意図との対応を中心に尋ねた。事例研究では,各校・各単元ごとに,デジタル教材を使う教師の利用意図,学習者が得られた効果,制作者の意図を突き 合わせる評価を行った。(第3章)
得られた成果を整理し,次の点を考察した。(1)教師のデジタル教材の利用イメージの明確化、(2)学習者によるデジタル教材評価、(3)制作者への フィードバックと教師との協同。対象校,番組,調査期間をしぼりこんだ本年度の研究で得られた成果は,デジタル教材そのものの評価としては部分的なものに とどまる。しかしその一方で,デジタル教材を評価する枠組みとして,教師,学習者,制作者の間で共有するべき要件を明らかにすることが出来たと考える。一 方で、今後の課題として、次の点を考察した。(1)評価方法の効率化、(2)教材に対する評価と学習者に対する評価、(3)制作者と教師の対話。(第4 章)。今回のような評価の取り組みは、それにかかる時間、労力が大きく、一般に広めていくことは現実的ではない。評価研究で得られたノウハウを、日常的な 実践の現場における単元計画のツールとして、あるいは制作者と教師との対話ツールとして、使えるようにしていく工夫が求められる。(第4章)
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鈴木克明(2004)『人材育成支援工学創出のための実践的・試行的研究―IT スキル標準を題材にして―』(財)岩手県学術研究振興財団研究助成「特色・戦略的研究」(ソフトウェア情報学部プロジェクト)2004 年度 研究成果報告書[PDF](研究代表:曽我正和)(研究協力代表、編集責任者)
研究成果概要
本研究
は、情報
システム
学の視座
から
人材育成支援工学
を構築
、高度情報通信技術
を応用
した
人づく
り研究
をして
、企業内
の人材開発手法
を体系化
するための
基礎的
・試行的研究
である
。
3
年プロジェク
トとして
「特色
・戦略的研究
」の研究助成
を受けて
取り組んだ
結果
、以下
の4点の研究成果
をあげた
。
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鈴木克明(2003)平成14年度NHKデジタル教材評価委員会『平成14年度デジタル教材授業実践についての評価報告書』(NHK教育番組部委託研究)(監修)
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鈴木克明 科研費基盤研究(B)(1)「インターネット教育実践の質的評価研究~メディア行動・認知・態度の観点から~」(研究代表者:生田孝至)研究報告書(分担執筆:第13章 諸外国におけるインターネットの教育利用の実践 第1節 はじめに・第2節 韓国のICT教育・第3節 タイのICT教育
第1節 はじめに
インターネットを教育に利用することで、学校教育を情報社会にふさわしいものに変えていこうとする試みは、日本のみならず諸外国にも共通し て見られる現象である。インターネットが先進諸国(とりわけアメリカ)の主導で世界を巻き込んで整備される一方で、発展途上にある諸国においても国の将来 をかけた施策としての取り組みがなされ、国連や世界銀行などがそれを支援するプロジェクトを立ち上げている。世界平和のためには、国家間のいわゆる「デジ タルデバイド」を解消することが必要だとの認識に立ってのことである。
たとえば、世界銀行では、1997年から5年間に、22カ国1000校20万人(含む教師と子ども)を対象に、デジタルリテラシー向上のためのパイロット事業World Linkを 展開した(http://worldbank.org/worldlinks/)。インターネット回線を敷設すること、利用状況をモニターして評価するこ と、教師をトレーニングすることの3つを柱に据えた活動であった。なかでも、教師研修には重点がおかれ、基礎、IT活用協同プロジェクト、普及戦略、教育 政策などの分野で6日間(45時間)の教師向けワークショップを6種提供してきた(一部の資料はWebサイトからダウンロード可能)。2003年からは、 この活動は世界銀行が作ったNGOに受け継がれている(http://www.world-links.org/)。
地球規模の「知識の偏在」解消のためにITを活用することを目的に、日本学術会議主催による「ITによる科学能力開発国際会議」が2003年1月16日か ら18日、沖縄コンベンションセンターで開催された。これからの社会は、「知識経済(knowledge-based economy)」(OECD)であることを前提に、科学への興味をもたせ、能力開発(capacity building)に向けてITをどのように活用できるか、科学者の役割は何かなどについて、ユネスコ、世界銀行、第三世界科学アカデミーなどの組織や各 国の取り組みが報告された。
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鈴木克明(2002)平成13年度『おこめ』評価委員会『平成13年度デジタル教材<おこめ>実践についての評価報告書』(NHK教育番組部委託研究)(分担執筆:要約・第1~5章・第7章)
要約
本研究は、平成13年度にデジタル教材「おこめ」の研究協力校として、デジタル動画の一般公開時代に先駆けて、動画サーバを設置して授業実践を試みた「お こめ13校プロジェクト」の活動を客観的に評価する目的で行われた。評価委員会が策定した方法に従って何らかのデータを提供した9校15学級のデータを分 析した結果は、次のとおりであった。
イメージマップ:「おこめ」のイメージが活動とともにどのように変化するかについて子どもの実態を把握した。「おこめ」学習の前後と、 主要な活動直後に適宜実施したデータが提供された。事前・事後のデータが揃った協力校6校8学級すべてで、実践が進むにつれて多くの語を書き込む傾向がみ られ、「おこめ」のイメージがより豊かに形成されていることが確認された(平均伸び率302.6%;最小134%,最大575%)。学習活動が本格化する 前(4-6月)の平均語数は14.6(SD=4.3)語(8校12学級)であったのに対し、学習活動後の3月には平均33.4(SD=11.4)語(7校 9学級)に伸びた。【第2章参照】
用語テスト:「おこめ」に関係する用語30について、「知らない」「知っている」「説明できる」の3段階で回答を求めた。客観的な知識 テストというよりは、子ども自身による自己評価の形式をとることで、「おこめ」学習の前後で「自分がどの程度答えられると思うか」の自信の変化を追跡し た。事前・事後のデータが揃った協力校3校3学級すべてで、「知らない」用語が減り、「説明できる」用語が増えた。「説明できる」を2点、「知っている」 を1点、「知らない」を0点とした得点でみると、平均伸び率は257%であった。(最小167%,最大333%)。
事前・事後のデータが揃わない協力校からのデータもあわせてみると、学習活動が本格化する前(4-6月)の平均点は47.3(SD=7.0)点(4校4学 級)であったのに対し、学習活動後の3月には平均105.1(SD=33.1)点(7校9学級)に伸びた。研究協力校全体で、30語すべてについての回答 結果を累計すると、学習活動が本格化する前(4-6月)には、63%が「知らない」語であったものが、3月の活動終了時点では、「知らない」語は28%に 減少した。一方で、「知っている」語は26%から40%に、また、「説明できる」と児童が思った用語は当初の11%から終了時には32%に増えていた。 【第3章参照】
じゃがいもアンケート:「おこめ」に類似のテーマが設定されたときに子どもがそれにどう向き合っていくつもりかを自由記述形式を中心と して調査した。「おこめ」の活動を通して、総合的な学習の時間で育てることが目指されている「調べてまとめて伝える」力がどの程度伸びたかを調べた。 「じゃがいも」を調べるときに設定するサブテーマ、採用する調査方法、発表方法、遠隔地の友人に伝えるための方法、自分で調べるのと教師に教えてもらうの とどちらを好むかについて、「おこめ」学習の前後での変容を捉えた。学習活動が本格化する前(4-6月)と学習活動後の3月のデータが揃って提出された4 校4学級(116人)の変化を比較すると、次のことがわかった。【第4章参照】
(1)調査手段として、「コンピュータ・インターネット」などの電子的媒体を挙げた児童が増えた(54人→81人/116人中)。次に増えたのは「インタビュー・アンケート」であった(37人→55人/116人中)。
(2) 発表手段としては、4月には挙げられなかった「ポスターセッション」(9人/39人)や「プレゼンテーション」(13人/39人)が3月には挙げられた学 級があった。また、発表手段のみでなく発表するとき工夫する点に言及した児童が増えた(23人→44人/116人)。
(3)遠隔地への友人に成果を伝える手段として、インターネットやテレビ会議などの電子的媒体を挙げた児童が約1.5倍に増えた(43人→64人/116人)。伝達手段として挙げられた手段の総計も、約1.3倍に増えた(125件→168件)。
(4)学習開始当初と学習終了後に「じゃがいも」学習をどうやって進めたいか聞いた項目では、「自分で調べたい」と思う児童の数はほぼ横ばいであった一方 (42人→39人;7%減少)、「先生に教わりたい」を選択した児童はいなくなり(6人→0人)、「両方やりたい」が増え(41人→53人;約3割増)、 「やりたくない」児童は減少した(5人→2人;6割減)。
利用ログ分析:「おこめ」研究協力校に設置されたサーバの利用ログを分析した結果、以下のことが分かった。【第5章参照】
(1)利用ログ総数は、13校7ヶ月の合計で、250台のパソコンから約25,000回のアクセスが記録された。そのうち、テレビが約 9.1%、クリップが16.6%、ホームページが45.7%、掲示板が28.5%の割合で利用され、バランスよくすべての構成要素が用いられていた。学校 によっては、クリップを最も多く利用したところ(1校)や掲示板を最も多く利用したところ(2校)もあり、実践の特色が利用ログにも現れていた。
(2)最も多く利用されていたのは10月で、約6,200回が記録されていた。利用時間帯のピークは午前10時台(約4,500回)で、次いで午後1時台(約4,200回)であった。
(3)放送回ごとの分析では、利用ログをとり始めた頃に放送された第8回~10回関連のデジタル教材利用がそれぞれ2,000回を上回ってもっとも利用さ れた。一方で、すでに放送が終わっていた回(第1回~7回)も含めてすべての放送回に関するホームページがこの7ヶ月の間にまんべんなく利用されており、 「前の番組を振り返る手段」としてもデジタル教材が、長期間にわたって利用されていたことがわかった。
教師インタビュー:イメージマップ、用語テスト、じゃがいもアンケートの評価結果について、3校の研究協力校の担当教師にインタビュー を試みた。デジタル教材「おこめ」を活用した授業実践では、デジタル教材以外の稲作体験や、地域人材とのかかわり、あるいは対象校の地域環境それ自体も、 展開を左右する。そして、それらをコーディネートし、授業実践として方向づける教師の指導性の結果として、それぞれの学校での「おこめ」実践が存在する。 評価結果の数値の背後にある多様な授業実践とのかかわりを、教師からみた振り返りをもとに検討した成果として、(1)イメージマップ、用語テストでは、そ れぞれの学級で取り組んだテーマが反映されていたこと、(2)デジタル教材が幅広い知識理解のベースとなっていたこと、(3)学校間交流学習による地域課 題の追求、コミュニケーション力の育成にデジタル教材が役立ったことがわかった。【第6章参照】
本研究の成果:デジタル教材を活用した授業実践によって、「おこめ」についてのイメージがより豊かになり、関連用語の知識についても子 どもがより自信をもって答えられるようになったことがわかった。さらに、類似のテーマを与えられたときの学習活動についての計画力、実行アイディア、主体 的に取り組む姿勢などのいわゆる『情報活用能力』が高まっていることがわかった。利用ログデータを解析することで、デジタル教材として提供されているテレ ビ、クリップ、ホームページ、掲示板の各構成要素がバランスよく使われていること、また、番組終了後でも長期間にわたってホームページが活用されている様 子が読み取れた。教師インタビューからは、評価結果と利用形態の背後にあった教師の意図を探ることができた。本研究を通じて、総合的な学習のためのデジタ ル教材を利用した実践を評価するために有効な枠組みが提案できたとともに、評価をすること自体が実践に与える覚醒効果についても番組利用の効果を促進する 観点から重要であることが指摘された。今後の課題としては、イメージマップデータの多元的な分析や、ログデータの解析手法の確立、さらに、教師間交流の日 常化を目指したWebサイトの構築と実践的効果の検証や、他のデジタル教材を用いた実践との比較評価の必要性などを指摘した。【第7章参照】
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鈴木克明 (2002)中央情報教育研究所(財)日本情報処理開発協会 中央情報教育研究所「ITインストラクタスキル標準作成・審査検討委員会」報告書(分担執筆:1.3.1.1.大学におけるITインストラクタ・1.4.インストラクタによる研修についてのIDの動向・3.2.1次模擬実験の実施と評価・4.3.インストラクタ体系の課題)
1.3.1.1.大学におけるITインストラクタ
大学においてIT関連の教育を担当している者は数多いが、自らを「ITインストラクタ」と自認する者は多くない。彼らの多くは内容(IT関連領 域)の専門家(SME:Subject Matter Expert)ではあっても、教育の専門家(インストラクタ)ではない。しかし現実には、大学の入門情報教育であれ専門情報教育であれ、IT関連の教育を 担当している。
大学では、教育の品質が問われること自体が近年まで稀であった。このことも、上記のインストラクタとしての認識欠如の原因である。しかし、大学への就学 年齢層の減少(間近に迫る大学全入時代と大量倒産の予感)や大学生の学力低下問題(相対的に入試が容易になったことも影響)、それに伴う文部科学省の規制 緩和(大学の生き残りは自身の工夫で乗り切らせようとの施策)、あるいは自己評価制度の勧告(学生による授業評価を含む報告書を要求)などにより、大学に おいても「教育の質」への関心が遅まきながら高まっている。
以下に、大学におけるITインストラクタの置かれている状況に関連が深い教育品質向上への取り組みのなかで、特筆すべき次の4つについて概略をまとめる。
1)ファカルティ・デベロップメント
2)日本技術者教育認定機構によるアクレデーション
3)情報処理教育研究集会
4)社団法人私立大学情報教育協会
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鈴木克明(2002)(財)日本放送教育協会「2005年度を目標に『教育の情報化』に対応した放送番組とデジタルコンテンツの企画案と番組編成についての調査と提言」(NHK教育番組部委託研究)報告書(分担執筆:第1章第2節「研究調査の方法」・第2章「調査結果」)
1.2.1.調査項目の作成
調査項目は、放送番組利用の現状を把握し、利用者が抱えている問題点や意見・要望
をできるだけ記述的に収集することを念頭に作成した。番組利用の現状を把握するための
全体的な質問項目38のうち記述式の項目が7項目、番組ごとのコメントを求める項目が25
番組に対してそれぞれ18項目(うち1項目ずつが記述式)で合計450項目、番組連動のホー
ムページの利用状況についての項目が22項目(うち1項目が記述式)、ホームページで提
供する情報について教科ごとにウェイト付けする項目が11教科に対してそれぞれ11項目
(合計121項目)と記述式の1項目あった。回答者にかなり負担のかかる調査であった。全
調査項目を資料1-1に示す
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鈴木克明(2001)(財)日本放送教育協会『教育目的のホームページについての調査・研究報告書』NHK学校放送番組部からの受託研究、[伊藤拓次郎・市川尚との共同執筆]
はじめに <NHK学校放送番組部への提言>
(財)日本放送教育協会がNHK学校放送番組部から受託した2000年度の研究テーマ「教育目的のホームページについての調査・研究」の一環として,われわれ調査・研究スタッフ(代表:岩手県立大学教授 鈴木克明, 国際協力事業団IECコンサルタント 伊藤拓次郎,岩手県立大学助手 市川尚)は,本年度,アメリカ合衆国を対象に先進的なホームページの活用事例を調査し,訪問聴取を実施した。その報告を次章以下にまとめたが,この「はじめに」では,調査結果をベースにNHK学校放送番組部が今後の活動として検討に値するであろうと考えられる事項を以下に6つの「提言」としてまとめた。
提言1●チャレンジ・リサーチ:教師の知恵の輪●
インターネットを活用した調べ学習のシナリオを教師対象に公募し、NHKのホームページから提供する。対象学年及び教科、活動のねらい、子どもをその気にさせるシナリオ、リンク集、調査課題と成果物の事例などの情報提供を受け、これからインターネットを調べ学習に使ってみようとする教師の道具箱とする。教師の「知恵」の輪を広げるサイトとする。これまでの番組制作の経験から効果的なシナリオの事例をサンプルとして提示する他,各教科の専門委員にも投稿を依頼する。(キーワード:WebQuest、HP:wnet.org)
提言2●こちら総合学習企画室●
総合的な学習の時間についてのアイディアを提供するホームページをつくる。単なる実践事例の紹介に留まらず,題材は異なるものの,子どもたちに総合的な学習が目指す実力をつけるためにはどのような共通要素を踏まえることが必要であるかを吟味し,学習の進め方のパターンを提案するサイトとする。実践事例として提供されているものをそのまま実行することから始めることも可能であるが,一部を地域の事情にあわせて変更可能なモジュール構成とし,教師のオリジナリティ志向を刺激する。教師からの提案も受け付けるが,共通のモジュールを使って企画を表現するようにする。(キーワード:project editor)
提言3●放送と教育21憲章●
放送教育を推進してきた立場から,21世紀の教育とテクノロジー,メディアと授業づくり,映像表現と情報発信などについて指針をまとめる。今までNHKはどんな考え方で学校放送番組を制作してきたのか,今後どのようなビジョンを持っているのかを内外にアピールするとともに,制作目標を共有化・啓蒙するキャッチフレーズとして活用していく。どんな授業づくりに役立ててほしいのかまで踏み込んで訴えることで,教育改革運動の担い手となる。(キーワード:GLEF Agenda)
提言4●「こんなことができる~メディア教育最前線から~」●
日本各地(あるいは世界)のメディア活用実践を紹介するシリーズ番組を制作する。新しい時代の授業をイメージさせるようなドキュメンタリー&解説型の番組とし,教育革新を体現するキーワードを実践の中に見い出す。できるだけ多くの授業実践例をもとに,「こんなこともできます。あなたもやってみませんか。」を共通メッセージとする。各地の放送局をとおして,おもしろそうな授業実践を集める。メディアを入れて何が変わったのかを振り返って比較する。(キーワード:紹介者)
提言5●インターネット子ども探偵塾●
夏休みなどに30人程度の子どもを集めて、合宿形式でインターネットを活用した調べ学習を行い、その様子を取材して番組化する。番組ディレクターとの共同作業とし、子どもたちにはプロの仕事のやり方を見せていき、ディレクターは子どもの発想を身近に知る機会とする。番組視聴者には、総合的な学習のイメージ作りを目指す。取り上げる題材は,インターネット上の調査に加えて,合宿期間中に子どもたちが現地を取材をし,それをまとめることができる身近なものとする。例えば,都会のオアシス調べ,ハイテク最前線,番組ができるまで,文学散歩など。(キーワード:Tech Camp、WebQuest、HP:mediaworkshop.org)
提言6●メディア教育ワークショップ●
学校放送番組やインターネットを活用した授業づくりの実例を紹介し,自分の授業を構想するためのワークショップを各地で開催する。ひな形になるワークショップを東京で試行的に開催し,その成果を「ワークショップパッケージ(資料集)」にまとめる。ワークショップの進め方をマスターした世話人を中心にして,各地の放送局を会場に,夏休み等に教師を対象にワークショップを開催し,草の根的に番組サポーター&活用実践家のネットワークを構築していく。(キーワード:ワークショップパッケージ)
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鈴木克明(2001)仙台市教育委員会編『平成12年度ネットワークで広げよう情報教育2~情報教育実践事例集~』、編集委員、寄稿「迷うことなくしっかりとした授業づくりを」 7-8 (実践報告「中学校英語科におけるインターネットの活用」[大曽根真紀子・矢吹健一・中林頼周との共同執筆]31-36,座談会「仙台市立学校における情報教育の課題と展望2」95-100)。
教育の情報化によって変わっていく学校のイメージとはどんなものだろうか。私たちは,どんな学校を「理想」に掲げてコンピュータやインターネットの利用を 押し進めようとしているのだろうか。教育の情報化への道は,学校全体をデザインし直すことを意味する。情報教育を学校を変革していくチャンスであると考え てはどうだろうか。子どもだけでなく,先生方が楽しめる情報教育の推進を。
教育の情報化 学校のイメージ 学校変革 授業づくり
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鈴木克明(報告者)(2000.5)『ノースキャロライナ州訪問成果報告書』デジタルコミュニティズ推進協議会設立準備事務局へ提出。
聴取内容
(1)ノースキャロライナ州教育局の取り組み
ノースキャロライナ州教育局には、Kー12を対象にした教材の評価を専門に行ってきた部局がある。今回の訪問では、教材評価サービス部門次長ソロモン女史が各部門の担当者との会談を設定して出迎えてくれた。各部門担当者との面談により聴取した内容を以下にまとめる。
1)教材評価サービス
ノースキャロライナ州では、南部17州と共同して、コンピュータソフトウェア、CD-ROMタイトル、書籍、ビデオ教材などの評価サービスを30年続け ている。教材評価の専門家や教師の協力を得て各種教材を評価した結果は、すべての教師に無料で提供され、教師による教材の選択に役立てられている。その経 験の中から、教材評価基準を抽出し、Web教材などの新しいメディアへの応用、あるいは、子ども用の教材だけでなく、教師向けの研修教材の評価なども手掛 けている。1997年にはWebサイト評価基準を公表し、1999年には通信による教師用研修教材の評価基準を公表している(いずれも資料を入手)。
2)テクノロジーについての教員研修
ノースキャロライナ州の教員は、5年サイクルで教員資格の更新が行われている。その中で、テクノロジー関連の研修が1996年3月以来、義務付けられて いる。NC州教員テクノロジースキル標準表(基礎・上級)が公開されており、基準表に準拠した研修プログラムとして認定された研修を、それぞれの学区が指 定した時間数(30ー50時間の幅がある)受講することになっている。基準表は、パソコンの基本操作、パソコンのセットアップとメンテナンス、ワープロと DTP、表計算とグラフ、データベース、ネットワーク、通信、メディア利用、マルチメディア統合を扱う「基礎」と、カリキュラム、教科特有の知識、学習環 境・資源のデザインと維持、子どもの発達と学習・多様性、社会的・法的・倫理的課題を扱う「上級」に分類され、それぞれの領域で達成すべきスキルが示され ている。
3)情報教育関連のK-12標準カリキュラム
ノースキャロライナ州では、情報教育関連の標準カリキュラムが2種類用意されている。ひとつは、K-12コンピュータ・テクノロジースキル教育課程であ り、もうひとつは、K-12情報スキル教育課程である。いずれも連邦政府の提示するカリキュラムに準拠している。ダンス、国語、外国語としての英語、健 康、算数・数学、社会、芸術などの教科カリキュラムとともに、詳細がWebで公開されている(http://www.learnnc.org/dpi/instserv.nsf)。
K-12コンピュータ・テクノロジースキル教育課程は、1985年に制定され、1992年と1998年に改訂された。社会的課題、キーボードとワープロ とDTP、データベース、表計算、通信、マルチメディアとプレゼンテーションの6領域からなり、最新の改訂では、マルチメディアとプレゼンテーションが新 しく加わり、データベースと表計算がより低学年(2年生の算数)から導入された。標準カリキュラムは、幼稚園から8学年までは学年別に明示されている一方 で、9学年以降(高等学校)では、教科ごとに示されている。
2001年度の高校卒業要件の一つとしてコンピュータ・スキルテストが課せられることになり、テストの概要を紹介した生徒向けのハンドブックが発行され ている。テストは、知識を問う多肢選択式の項目の他に、キーボード、ワープロ(編集)、データベース、表計算のスキルを問う実技テスト項目も含まれてい る。各学校は、これらのテストに向けての準備を、授業の中に取り入れる必要性に迫られている。
一方の、K-12情報スキル教育課程は、1999年5月に改訂されたもので、従来の図書やメディア関連スキルの流れを組んでいる。目標スキルの領域とし て、情報の探索、利用、関連づけ、研究プロセス、発信の5つを掲げ、学年ごとの目標を示している。各学年で、多様な形態で提供される情報に触れ、多様なも のの見方に接する機会が必要であることを強調し、読み書き視聴する力から、学習し決断し問題を解決するために情報を活用できる「研究遂行能力(情報リテラ シー)」に発展させていく必要性を指摘している。
4)Learn NCの活動
Learn NCは、州政府からの年間100万ドルの援助を得て、4年前にスタートした教員のためのネットワークサービスである。非営利の団体であるが、州政府の援助 を受け、ノースキャロライナ大学チャペルヒル校に本部をおいているところから見ても、NPOというよりは、州政府の外郭団体という印象を受けた。
Learn NCの活動では、教師向けのWebサイトを運営し、州政府公認の講習会(6時間分として認定されている)を開催している。Webサイトには、参加教員から の授業案などのアイディアが寄せられており、このデータベースを参照できることが利用を促している。活発な活動の様子は、Web(http://www.learnnc.org/)にて公開されている。
5)遠隔教育の実態
学校の授業向けや教員研修向けに、各種の遠隔教育教材が準備され、活発に利用されている。教育テレビ番組は、UNCチャンネルの早朝4時から6時の時間 帯を利用して、年間360時間分が配信されている(ビデオ利用を前提)。衛星では、スターネットとの提携により、第2外国語などの高校生向けプログラム 1300人分(ひとり400ドル)が州政府の支出によって契約されているなど、5つの衛星プログラムが用意されている。NC州情報ハイウェーは147地点 をカバーしており、ビデオ会議や遠隔講義などに使われている他、Web Academyなど高等学校向けの4つの遠隔授業プログラムと提携している。その他、研修用ビデオライブラリ、Webサイトを利用した研修教材など、教員 研修用の素材も多く用意されている。
とくに、デジタルデバイド対策としては、OWL(Online Windows of Learning)では、マルチメディア百科事典を購入し、すべての学校に無料公開しているとのことであった。
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鈴木克明(1998)コンピュータ教育開発センター『コンピュータ活用実践授業のための研修カリキュラムの在り方に関する調査研究報告書~校内研修を中心として~』文部省学習用ソフトウェアの改善開発研究委託事業(業-09-001) 分担執筆(第3章コンピュータに関する研修の在り方)11-25
2.コンピュータを活用した授業の在り方について話し合うこと
本報告書で提案する研修は,授業設計に関する「講義」が導入となる。外部講師を
得られる場合は,新しい教育観や授業観とコンピュータ利用の関わりなどについての
理解を深め,研修の意義を確認したい。新しい授業への方向性を示す具体例(VTRな
ど)があれば,それを全員で視聴し,印象などを話し合うのもよい。
この段階では,本章の以下の部分を研修資料として用いることも一つの工夫となる
。コンピュータを活用した授業の在り方についての以下の文章を全員で読んだ上で,
相互の意見を述べあうことは,主体的な研修への意欲を高めるために効果的であると
思われる。さらに,演習を始める前に,各過程における考え方を読んで演習の流れを
把握しておくとよい。研修参加者一人ひとりが何をやっているかを確認(モニター)
しながら研修を進めることが重要である。
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鈴木克明(1998)(財)日本放送教育協会『マルチメディア時代の番組・教育ソフト研究報告書(3年次)』NHK学校放送番組部からの受託研究、分担執筆(インタラクティブ性を生かした教材開発~村川提案は「ミミ号」を超えるか?~) 43-47。
インタラクティブ性を生かした教材開発
~村川提案は「ミミ号」を超えるか?~
1.村川提案が目指すもの
インタラクティブ性を生かしたこれからの放送教材の在り方について,3年間のプロジェクトで,様々な立場から議論を重ねてきた。その結果として,具体的 な番組案(村川提案)がまとまった。この提案には,マルチメディア時代の教育の行方を見据えつつ,放送教材が果たすべき役割についての方向性のうち,最も 重視して欲しいと我々が考える要素の一つが,盛り込まれている。それは,子どもたちが実際に使えるような問題解決についての指針を番組の中で示すこと,で ある。
番組では,子どもたちにとって身近で好奇心をそそられる話題が取り上げられ,推理小説を見ているが如く番組に吸い込まれていく。その中では,自然な形 で,多種多様な問題解決手法が駆使されている。問題を解決していく登場人物たちをモデルにして,自分たちの身近な問題に関心をもち,それを自らの手で解決 するための手段を知り,それを実行に移して謎解きの喜びを体験する。これこそが,これからの時代に求められている「主体的な学び」であり,生きる力につな がる情報活用能力を育てる効果的な方法である。
この提案は,これからの教育的な課題に向けての提案であると同時に,マルチメディア時代の放送についての提案でもある。放送メディアがもつ場面設定・ド ラマ化による臨場感の高揚と動機づけという特性を改めて見直すこと。さらに,他メディアを複合利用することで,伝統的な放送メディアの特性を生かしながら も,子どもたちの問題解決を側面から支援したり,遠隔地にいる子ども同士の情報交換を促進すること。また,子どもたちの活動の成果を次の番組の中で生かし ていくための,インタラクティブな番組構成法を採用することも,あわせて提案している。
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鈴木克明(1997)仙台市教育委員会編『平成6年度情報教育実践の手引~マルチメディア時代への取組に向けて~』、編集委員、特別寄稿「マルチメディア時代に教育はどう対応していくか」 7-12。
要約:本研究では、(財)松下視聴覚教育研究財団からの助成を受け、小学校の教室にパソコンを置いた場合の諸問題と、児童の情報活用能力を高める教師から の働きかけについて、具体的な授業実践を通して明らかにした。導入台数は数台程度を想定し、一年間置いて利用目的を特定しない実践と、あるソフトウェアを 使うためにのみ持ち込んで単元が終了するまで設置する実践の2つを試みた。
キーワード:初等教育 情報活用能力 教室 パソコン導入
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鈴木克明(1997)ソフトウエア工学研究財団『感性社会に向けてのマルチメディア学習環境のシステム開発に関するフィージビリティスタディ報告書』 機械システム振興協会システム開発報告書8-F-2、分担執筆(第1章第2節「学習環境としてのマルチメディア型データベース」38 - 42、第3節「感性社会におけるディベート能力の育成の重要性」42 - 45、第4節「ネットワーク環境におけるディベートの試み」45 - 50)
この章では、感性社会に向けてのマルチメディア学習環境におけるソフトウェア開発に関する研究知見を整理する。初年度のプロトタイプ構築で実現した具体 的題材には、主としてマルチメディアデータベースの研究知見が反映された。また、次年度から具体的なアプリケーション領域として、感性社会での個の実現と 知の集約技法として注目が集まっている「ディベート」を取り上げた。さらに、本研究の対象となるマルチメディア学習環境全体については、感性工学、グルー プウェアとマルチメディア学習環境における相互理解のための記述法、さらに情報収集と論旨整理及びマルチメディアデータに基づくプレゼンテーションに関す る研究を整理し、ネットワークを介したディベート支援機構についての先進例も踏まえる必要がある。
以下の節では、まず、感性情報処理の研究を概観し、マルチメディアデータベースと感性について論評する。続いて、感性社会におけるディベート技能育成の重要性について指摘し、ディベートにおけるネットワーク利用の先進例を整理する。
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鈴木克明(1997)(財)日本放送教育協会『マルチメディア時代の番組・教育ソフト研究報告書(2年次)』NHK学校放送番組部からの受託研究、分担執筆(提案番組の利用促進方策とシステム評価案) 43-47。
4ー1 利用促進システム(案)の前提
利用促進システム(案)の目指すものは質的な利用促進である。利用促進とは、一般的には、少しでも多くの人に番組を利用してもらうための方策を考えるこ とを意味し、具体的には、番組利用率などの指標の上昇に現れる量的な利用促進、水平方向の延びを示す。しかし、本プロジェクトにおける提案番組に付随する 利用促進システム(案)の目指すところは「なるべく多くの教師になるべく多くの番組を利用してもらう」ことではなく、高度な利用法を広めていくことを念頭 に、いわば制作者が準備が不十分な番組を流したときに「怖い」存在になるような教師の輪を広げることを目標とする。制作者が望むような、番組の可能性を最 大限に引き出してくれるような利用をしてくれる教師の輪を広めることを目指す。
本提案番組は、学校教育に変革を迫るメッセージを秘めている。具体的には、教科の授業に総合学習的な要素を持ち込み、授業の目標を、知識の習得から学習 技能の習得に視点を変えることである。総合的・教科横断的な学習を経験することで、その動きを教科学習以外のいわば「外枠」にとどめていることなく、授業 時間の大半を占める教科学習の再検討へとつなげて欲しい。そんなメッセージが込められた番組である。
したがって、変革を望まない教師にとっては、「使いづらい番組」と評されて利用してもらえないことは当然予想できる。みんなに使われる番組がよい番組で ある、という解釈は容易である。しかし、多くの教師に求められなくても流すべき番組はある。新しいものを求めるのはどの社会でも始めは少数派である。学校 現場の保守性を考えると、利用促進をしたいがために作りたいものを作れないという悪循環を断ち切る先進性が求められるところである。最初は使ってもらえな いことを覚悟で、しかしこのような番組はいま絶対に必要なのだ、という信念で番組を送り出さなければならない。
考えてみれば、多数派の教師が「待ち望んでいる」ような番組であれば、利用促進システムは不要である。送り出すだけで、多少の利用上の困難があったとし てもそれを何とか工夫して乗り越えて使ってもらえるだろう。なかなか良さがわかりにくい、使う側に力量が求められるような番組だからこそ、いかに使いこな してもらうかを考える必要がある。番組の認知についての方策と同時に、使い方の提案も含める必要性が生じるのである。
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鈴木克明(1996)ソフトウエア工学研究財団『感性社会に向けてのマルチメディア学習環境のシステム開発に関するフィージビリティスタディ報告書』 機械システム振興協会システム開発報告書7-F-8、分担執筆(第1章「本研究の背景」27 - 38)
詳細はありません。
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鈴木克明(1996)(財)日本放送教育協会『マルチメディア時代の番組・教育ソフト研究報告書』NHK学校放送番組部からの受託研究、分担執筆(番組利用を質的に促進するための方策)。
2ー1 利用促進と利用率
利用促進とは、一般的には、少しでも多くの人に番組を利用してもらうための方策を考えることを意味する。具体的には、番組利用率などの指標の上昇に現れるものであり、これはいわゆる量的な利用促進、水平方向の延びを示す。商業放送ならば、それでいいであろう。
学校放送番組の利用促進の目指すところは「なるべく多くの教師になるべく多くの番組を利用してもらう」ことなのか。利用者を増やすといっても、とにかく 使ってくれればそれでいいのか、それとも、もう少し高度な利用法を広めていきたいと考えているのか。制作者が準備を怠って番組を流したときに「怖い」存在 になるような教師の輪を広げたいのか、それとも番組の良否にかかわらずにとにかく使ってくれるお客様でいいのか。現在の番組利用者の中に、制作者が望むよ うな、番組の可能性を最大限に引き出してくれるような利用をしてくれている教師がどの程度の割合で存在するのだろうか。
利用促進の諸策が必要とされる背景には、利用率の低下という実態があることは明らかである。学校放送番組の存続、ないしは放送時間枠の確保という観点か らは、この数字が大きな意味を持つことは理解できる。しかし、制作者の立場に立つときに、あるいは放送教育の促進に教育変革の期待を抱く者にとっては、利 用率の向上だけでいいのだろうか、という疑念を抱かざるを得ない。利用促進の目指すところは量的な拡大ではなく、質的な深化なのではないだろうか。
番組提供・利用の量的な拡大という観点からは、放送教育が時代の花形であったかつての状況を再現しようと試みることは非現実的であり、マルチメディア時 代に向かう方向ではない。全てのことを放送でカバーしなくても、他により効果的な方法が多数存在するからである。授業における放送教育の果たす役割は相対 的に限定・縮小されてきており、いかなる利用促進の方策をもっても放送利用を主たる授業方法の座に返り咲かせることは不可能であると断言してよいであろ う。だとすると、利用促進の目指すところはいったい何なのか。
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鈴木克明(1995)ソフトウエア工学研究財団『感性社会に向けてのマルチメディア学習環境のシステム開発に関するフィージビリティスタディ報告書』 機械システム振興協会システム開発報告書6-F-?、分担執筆(第2章第2節「マルチメディア学習環境の基本設計」19 - 22)
2―1 はじめに
この章では、感性社会に向けてのマルチメディア学習環境におけるソフトウェア開発に関する研究知見を整理する。今年度のプロトタイプ構築で実現する具体 的題材には、主としてマルチメディアデータベースの研究知見が反映される。さらに、本研究の対象となるマルチメディア学習環境全体については、(ア)感性 工学、とりわけ感性を表現するためのインタフェース、(イ)グループウェアとハイパーメディア環境における相互理解のための記述法1)2)3)、さらに (ウ)ハイパーメディアデータに基づくプレゼンテーションと半自動レポート生成に関する研究4)5)6)を整理することが必要となる。さらに、ネットワー クを介したディスカッション支援機構については、アメリカにおける遠隔教育教授法についての先進例7)8)も踏まえる必要がある。
以下には、情報処理学会、電子情報通信学会、教育工学会等の研究に散見される、質的に高度なユーザインタフェースの開発を目指した画像処理、音声処理、 自然言語処理、CG(コンピュータグラフィックス)、VR(バーチャルリアリティ:仮想現実感)、イメージデータベース等の諸技術を活用する感性情報処理 の研究を概観し、本研究におけるシステムの基本設計にとりわけ重要な「感性」を主として詳しく論評する。
2―2 感性情報処理
(坂谷内先生からの情報待ち)
2―3 音声の感性情報処理
(坂谷内先生からの情報待ち)
2―4 画像の感性情報処理
(坂谷内先生からの情報待ち)
2―5 マルチモーダルインタフェース
(坂谷内先生からの情報待ち)
2―6 感性と教育工学研究
(坂谷内先生からの情報待ち)
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鈴木克明(1994)ソフトウエア工学研究財団『新コンピュータ支援教育システムの開発に関するフィージビリティスタディ報告書』 機械システム振興協会システム開発報告書5-F-4、分担執筆(第2章第3節「ネットワーク化が学習意欲に与える影響」24 - 31)
2-3 ネットワーク化が学習意欲に与える影響
ネットワーク化に伴って、本コースウエアの学習環境はどのように変化するのだろうか。本節では、本プロジェクトの目的関数である教材の「魅力」、すなわち 学習意欲の持続という観点に絞ってネットワーク化の影響を理論的に考察する。この考察にあたっては、昨年度と同様、教材設計開発者が学習意欲の問題をシス テム的に取り組む枠組みとして注目されているケラーのARCSモデルを参考にする。
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鈴木克明(1993)ソフトウエア工学研究財団『新コンピュータ支援教育システムの開発に関するフィージビリティスタディ報告書』 機械システム振興協会システム開発報告書4-F-9、分担執筆(第2章第2、3節)
2−1−1 多線多節型シナリオ
本コースウェアのシナリオは、「多線多節型シナリオ」である。多線多節型シナリオとは、ストーリー進行(ルートまたは線)が複数線存在し、現在のルートから他のルートへの乗り換え点(ノードまたは節)が複数個存在するシナリオのことである。
このシナリオの特徴は、第1に、各ルートのストーリー性が、シナリオライターとゲーム開発者の専門的知見によって保証されていることである。第2に、ルートの相互乗り換えによって、学習者の認知的特性(例えば理解度)や情意的特性(例えば意欲や面白さ)に応じた、ストーリー展開を実現していることである。
前年度の多線多節型シナリオは、本線ルート、SFルート、ファンタジールートの3線のストーリーがあり、学習者の成績や興味等で、あるルートから他のルートへ乗り換えできる仕掛けを持っていた。今年度のシナリオは、前年度の本線、SF、ファンタジーのように、複数ルートが並行(同時進行)した形にはなっていない。始め、全員同じルートで進行し、個々の学習者の学力や意欲に依存したシナリオ解決度によって、進行可能なシナリオが変化する仕掛けになっている(シナリオ単位の多線多節)。これは、学習者の成績や興味に応じて、個々に異なるストーリー展開を実現するものであり、“ゲーム的要素”を十分考慮した進行ともいえる。また、“節”は、各シナリオのエンディングの場所に設けられている。
もちろん、多線多節型シナリオの基本的なコンセプトは、前年度の知見をそのまま継承している。即ち、今年度も、インタラクティブなやりとりによる学習者の自由な進行と試行錯誤的な行動をシナリオの随所に設けている。
今年度の新しい機能として、日本語モード、英語モード、字幕モードの3タイプのナレーション出力機能がある。この機能は、どのナレーション場面でも、学習者の要求に応じてモード切り換えができるようになっている。言い換えれば、学習者は、3タイプのモードが同時進行している中を、自分の意思でモード乗り換えすることができる。3タイプの各モードを“線”とし、学習者がモード変更する点を“節”とするならば、この機能は、先に述べた「シナリオ単位の多線多節」とは次元の異なる多線多節を実現している。
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鈴木克明(1992)ソフトウエア工学研究財団『新コンピュータ支援教育システムの開発に関するフィージビリティスタディ報告書』 機械システム振興協会システム開発報告書3-F-15、分担執筆(第2章第1節)
2-1-1 多線多節型シナリオ
本コースウェアのシナリオは、「多線多節型シナリオ」である。多線多節型シナリオとは、ストーリー進行(ルートまたは線)が複数線存在し、現在のルートから他のルートへの乗り換え点(ノードまたは節)が複数個存在するシナリオのことである。
このシナリオの特徴は、第1に、各ルートのストーリー性が、シナリオライターとゲーム開発者の専門的知見によって保証されていることである。第2に、 ルートの相互乗り換えによって、学習者の認知的特性(例えば理解度)や情意的特性(例えば意欲や面白さ)に応じた、ストーリー展開を実現していることであ る。
前年度の多線多節型シナリオは、本線ルート、SFルート、ファンタジールートの3線のストーリーがあり、学習者の成績や興味等で、あるルートから他の ルートへ乗り換えできる仕掛けを持っていた。今年度のシナリオは、前年度の本線、SF、ファンタジーのように、複数ルートが並行(同時進行)した形には なっていない。始め、全員同じルートで進行し、個々の学習者の学力や意欲に依存したシナリオ解決度によって、進行可能なシナリオが変化する仕掛けになって いる(シナリオ単位の多線多節)。これは、学習者の成績や興味に応じて、個々に異なるストーリー展開を実現するものであり、“ゲーム的要素”を十分考慮し た進行ともいえる。また、“節”は、各シナリオのエンディングの場所に設けられている。
もちろん、多線多節型シナリオの基本的なコンセプトは、前年度の知見をそのまま継承している。即ち、今年度も、インタラクティブなやりとりによる学習者の自由な進行と試行錯誤的な行動をシナリオの随所に設けている。
今年度の新しい機能として、日本語モード、英語モード、字幕モードの3タイプのナレーション出力機能がある。この機能は、どのナレーション場面でも、学 習者の要求に応じてモード切り換えができるようになっている。言い換えれば、学習者は、3タイプのモードが同時進行している中を、自分の意思でモード乗り 換えすることができる。3タイプの各モードを“線”とし、学習者がモード変更する点を“節”とするならば、この機能は、先に述べた「シナリオ単位の多線多 節」とは次元の異なる多線多節を実現している。
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鈴木克明(1992)仙台市教育委員会編『平成3年度教育ソフト事例集』、編集委員、分担執筆(第2部「コンピュータ活用学習指導案例」)。
第2部 コンピュータ活用授業の指導案例
学習指導に利用するコンピュータ教材を手にしたとき、また、教育ソフトの開発事例に接したとき、その教材が授業でどのように使われたのだろうかという疑問 が沸いてきます。「何のために開発したどんな教材があるのか」は、教育ソフト事例集を見ればわかりますが、「その教材を授業でどのように使ったのか」を詳 しく知ることはできません。同じ教育ソフトでも授業の流れに位置づける方法はいろいろ考えられ、使い方次第で効果的な授業をつくる強力な材料にすることも できれば、そのチャンスを失うことにもなりかねません。また、使い方を工夫することで、これまで以上の効果をあげたり、ちがった目的に役立つ可能性もある わけです。
「この教育ソフトを使ってどんな授業をしたんだろう」との疑問に答える一つの有力な手段に、「学習指導案」を教育ソフトに添付することが挙げられます。綿 密に計画して、少なからぬ労力をはらって、せっかく開発したソフトです。努力の結晶を授業実践に広く役立たせるためにも、教育ソフトを開発した先生方は、 「教育ソフトには学習指導案を添付する」ことを実行したいものです。また、ソフトを活用して授業を実施する先生方は、自分の学習指導案をつくって、自分な りのソフト活用法を模索することを心がけたいものです。同じ教育ソフトを活用された先生方同志で学習指導案を囲んで、教育ソフト自体の検討に加えて、その 活用方法をめぐっての議論がもたれることを期待します。
第2部の「コンピュータ活用授業の指導案例」では、コンピュータ活用の授業についての学習指導案を用意するためのヒントとして、チェックしたい点をまとめ ました。また、これまでに教育ソフト事例として紹介されたものについての学習指導案を校種別に一つずつとりあげました。教育ソフトの活用方法を検討するた めに役立ててください。
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鈴木克明(1991)仙台市教育委員会編『コンピュータ利用学習指導の手引き』、編集委員、分担執筆(第3、4章)。
3.1 CAI教材を見る目を養う
してみせて
いってきかせて
させてみて
ほめてやらねば
人は動かじ
古くから、人に何かをさせるためには相応の働きかけが必要だと言います。CAI
教材は子どもに何かを学ばせるために用いるのですから、CAIを構成する要素も、
「子供が学習する上で役に立つもの」という観点で調べます。まずお手本を見せて(
してみせて)、やり方を説明してやる気をおこさせ(いってきかせて)、練習のチャ
ンスを与え(させてみて)、よくできたねとほめてやることは、CAIの場合に限ら
ず授業一般に当てはまることです。ですから、CAI教材をチェックする時には、こ
の教材の「してみせて」の部分はどれかな、あるいは、これは「させてみて」の部分
だな、などと考えながら進むと、その教材の全体像がつかみ易いかもしれません。
また、検討中のCAI教材に不足している部分は何か、あるいはそのCAI教材を
授業の流れにどのように位置づけたらよいかなどがはっきりしてくるでしょう。提示
型のCAI教材で「してみせて」を詳しくやって、その後で自作のプリントを使って
「させてみて」個別に添削して「ほめてやる」必要があるとか、逆に教師が自分で「
してみせて」を担当しドリル型のCAI教材に「させてみて」の部分をやらせような
どという具合に計画するのです。