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論文(修士論文)[2015年度] に属する文献一覧 (7件)
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八尋 芙美子(2016)ディベートを中心とした演習型授業における図書館と学部教員による授業実践の試み.
本研究の目的は、国内の大学図書館において「情報リテラシー教育の一環」として実施している情報検索の講習のうち、授業の全ての課題に必要なスキルとして、情報検索が要求される授業に対して、インストラクショナル・デザインの理論に基づき、教材等の設計および開発、授業実践を試みることで学習効果を上げることにある。先行研究を調査したところ、現在、従来の講習に教授方法として e ラーニングやインストラクショナル・デザインの理論を用いた事例や、通常授業と連携して、講習とは違う方法で図書館が授業の課題に必要な情報提供を行った事例は存在したが、まだ数が少ないのが現状であった。そこで本研究では、学部教員および図書館の協力のもと、授業の全ての課題に必要な基礎スキルとして、情報検索が要求される初年次向けのディベートを中心とした演習型授業において授業実践を試みた。対象授業は 2014 年度に情報検索の講習を課題前の必要なタイミングで実施したにも関わらず、課題の合格基準である文献数が探せないこと、信頼性の高い文献を探すことをせず、検索サイト等から安易な情報入手に頼る傾向にあることが課題であった。その課題と 2015 年度の授業の前提条件等について、教員と図書館職員が共同で事前分析を行い、その結果をもとに ARCS モデルおよびガニェの 9 教授事象を用いて講習内容、教材等の設計および開発をし、授業実践と事後フォローを行った。特に学習意欲の観点から授業分析を実施した結果から明らかになった受講生にとって一番の課題となる「自信」の部分について、講習内容、教材、フォロー体制の 3 点から工夫を試みた。受講生から提出された課題の内容分析と教員へのインタビュー結果から、学習目標としていた信頼性の高い根拠資料を探せるようになるという点については、2014 年度に比べて効果が上がったことが確認できた。また、同じく提出課題の内容分析の結果から、毎回、ディベートのテーマが変わる状況でも、2014 年度に比べて信頼性の高い文献を探して選ぶことができるようになったことが確認できた。受講生個人の理解度のばらつきへの対応は今後の課題とする。
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大西 孝明(2016)ID理論を活用した教えない学習による製薬企業インストラクターの質向上に関する研究.
本研究の目的は、国内の大学図書館において「情報リテラシー教育の一環」として実施している情報検索の講習のうち、授業の全ての課題に必要なスキルとして、情報検索が要求される授業に対して、インストラクショナル・デザインの理論に基づき、教材等の設計および開発、授業実践を試みることで学習効果を上げることにある。先行研究を調査したところ、現在、従来の講習に教授方法として e ラーニングやインストラクショナル・デザインの理論を用いた事例や、通常授業と連携して、講習とは違う方法で図書館が授業の課題に必要な情報提供を行った事例は存在したが、まだ数が少ないのが現状であった。そこで本研究では、学部教員および図書館の協力のもと、授業の全ての課題に必要な基礎スキルとして、情報検索が要求される初年次向けのディベートを中心とした演習型授業において授業実践を試みた。対象授業は 2014 年度に情報検索の講習を課題前の必要なタイミングで実施したにも関わらず、課題の合格基準である文献数が探せないこと、信頼性の高い文献を探すことをせず、検索サイト等から安易な情報入手に頼る傾向にあることが課題であった。その課題と 2015 年度の授業の前提条件等について、教員と図書館職員が共同で事前分析を行い、その結果をもとに ARCS モデルおよびガニェの 9 教授事象を用いて講習内容、教材等の設計および開発をし、授業実践と事後フォローを行った。特に学習意欲の観点から授業分析を実施した結果から明らかになった受講生にとって一番の課題となる「自信」の部分について、講習内容、教材、フォロー体制の 3 点から工夫を試みた。受講生から提出された課題の内容分析と教員へのインタビュー結果から、学習目標としていた信頼性の高い根拠資料を探せるようになるという点については、2014 年度に比べて効果が上がったことが確認できた。また、同じく提出課題の内容分析の結果から、毎回、ディベートのテーマが変わる状況でも、2014 年度に比べて信頼性の高い文献を探して選ぶことができるようになったことが確認できた。受講生個人の理解度のばらつきへの対応は今後の課題とする。
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荒木 恵(2016)MRの医薬情報提供スキルにおける医師視点の評価指標の提案.
製薬会社の医薬情報担当者(Medical Representatives、以下 MR)は医師にとって有益な医薬情報提供を行うためには、画一的ではなく医師の反応や納得度に合わせた情報提供を行う事ができる対話力の向上が求められている。医師にとって有益な医薬情報提供活動を行うために MR のとるべき行動を記述したチェックリストによる OJT や、医師から医薬情報活動の評価をフィードバックとして受けるロールプレイトレーニングが行われているが、日常の OJT の場面において医師以外の第三者が医師の視点で MR の対話力を評価する事ができる評価指標により実効力を上げた報告はまだあまり見られない。本研究では MR の医薬情報提供スキルの評価指標を作成するにあたり、MR のあるべき姿の分析方法であるパフォーマンスモデルの作成方法と介護予防アセスメントツールを開発した先行研究(岡本ら2002)を応用し、上長など医師以外の第三者が日常のOJT で活用できる医師視点の評価指標を提案するものである。医師視点の評価指標を作成するにあたり、筆者が今まで活用していた既存アセスメント項目をベースとして MR の情報提供場面の動画素材をもとにアセスメント項目原案を作成した。臨床医と研修担当者(MR のスキルトレーナー)に対してインタビューを通じて意見の抽出を行い、アセスメント項目原案の修正を行った。本研究においては医師の視点を指標に盛り込む事が重要なポイントである事から、臨床医の「なまの声」を体系的に整理する方法としてフォーカスグループインタビューを採択した。作成した評価指標の形成的評価を行った結果、第三者が医師の視点で MR の対話力を評価できる評価指標にはなったが、評価者間における評価結果のバラつきなど課題も見られたため、更なる検証・改善が必要であると考える。今後は評価者トレーニングも開発し、改善した医師視点の評価指標を組み合わせる事により、上長による医師視点の OJT が促進され、MR の対話力が向上する事が期待される。
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天野由貴(2016)学習意欲継続のためのeラーニング教材チェックリストの開発.
e ラーニングは,学習者が時間・場所の制約を受けずに学習をおこなえるというメリットをもつ一方,対面授業のようにその場での質疑応答,学習支援などを受けられないというデメリットをもつ.多くの場合,e ラーニングでは学習者はひとりで学習に取り組み,自身で学習ペース配分を決め, 学習意欲を維持しなくてはならない.これらは往々にして,学習継続の断念に繋がっている.学習意欲を継続させ,断念を防ぐための方策を考えた場合,学習意欲を阻害・減退させないようにすること,学習意欲を継続・向上させるようにすることの 2 つの工夫があると考える.そこで,本研究ではそれらの 2 つを改善し,学習意欲を継続させるような e ラーニング教材を作成する際に利用できるチェックリストを開発・提供する.本チェックリストを利用することで,授業を提供する教員は e ラーニング教材を作成する際に教材に足りない点や改善したほうが良い点などの気づきを得られるようになる.e ラーニングコンテンツ自体に,わかりにくさや見にくさといった情報デザイン(Information Design)的な欠点があると,学習意欲を阻害することがある.その場合にはまず,「ユーザビリティ」「アクセシビリティ」の配慮が必要であると考える.学習意欲継続の工夫としては,「ARCS モデル」を用いたインストラクショナル・デザイン(Instructional Design)の技法が必要であると考える.ARCS モデルは,Keller の提唱した学習意欲モデルで,A:注意(Attention),R:関連性(Relevance),C:自信(Confidence),S:満足感(Satisfaction)からなる.チェックリスト作成に関しては,以下のものを参考にし,ユーザビリティやアクセシビリティ,ARCSモデルの知識のない教員でも,自身の教材を Instructional Design・Information Design の2つの IDの観点でチェックできることを目的として,先行研究を元に抽出・整理・表現の変更をおこなった.作成したチェックリストは,2つの ID を専門とする教員及び専門としない教員の両方から専門家レビューを受け,客観的な指摘をうけた問題点を修正し,その後 Web 上で公開した.Web 上で簡単にいつでもチェックできるようにすることにより,特定の組織に限らず汎用的に利用してもらうことを目指し,2つの ID の意識づけがより多くの教員に行えればと考えている.
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下坂充(2016)理学療法学生の臨床実習支援目的の仮想ホームルーム設計と形成的評価.
(背景)理学療法士の卒前教育における臨床実習で学生にかかる過剰負担が大きな課題となっているが、効果的対策はまだ出されていない。一方、組織内の知識共有促進などの学習パフォーマンスを高める協調学習のツールとしてウェブ・ベースの技術は発展を続けている。そこで、遠隔地に分散して実習に臨む理学療法学生の臨床実習完遂を支援するウェブ・ベースの「仮想ホームルーム」と名付けた学生の相互支援活動を強化するシステムの設計を試みた。本研究の狙いは、「仮想ホームルーム」の実地試行と形成的評価を反復して段階的改良を進め、実態に即した効果的な設計内容を明らかにすることである。(方法)「仮想ホームルーム」は、学習管理システム Moodle ver.2.9 を基盤として各種のフォーラム機能を主に実装し、学習動機づけ理論の「ARCS モデル」を参照して設計を行ったシステムである。実地試行は専門学校在学中の理学療法学生 41 名を対象とした。最初のバージョン(ver.0.5)は次のバージョンのプロトタイプとして、1 対1 形成的評価を実施して改良を図った。3 種類のバージョンのうち、後発の 2種類のバージョン(ver.1.0 と 2.0)は 8 週間の臨床実習で実地試行した。それぞれの臨床実習後に、形成的評価手段として質問紙調査と面接を行い、アクセス・ログ・データ分析によりアクセスの傾向を確かめた。また、バージョン 2.0 では、ネットワーク分析により対象学生集団の特徴と学生の集団内役割の確認を行って形成的評価の一助とした。各バージョンの特徴と改良点、および改良の理由を整理して示し、得られた結果を「ARCS モデル」と照合し、その関連性を分析した。(結果)学生は「仮想ホームルーム」に強い関心を示した。その一方で、バージョン 1.0 ではアクセス数の維持が課題となり、次のバージョン 2.0 では投稿率の向上が課題となった。それらの課題に対し、段階的に改良を図った。しかし、バージョン 2.0 の時点では、ウェブ上での学生相互の自発的な支援関係形成までには至らなかった。学生に対する質問紙調査と面接結果から、専門的知識・技術向上のニーズに対して仮想ホームルームの役割は不十分だったことが分かった。また、クラス全体を支援関係範囲とすることは、コミュニケーション相手が不特定となり、参加や投稿を躊躇させる要因の 1 つとなっていた。(結論)学生間の相互支援活動を促すためには、学習動機づけ理論の「ARCS モデル」のうち、特に「Relevance」の要素の採用をより一層強く推進する必要があった。また、次のバージョンにおいては、学生間の支援関係の範囲を小グループ単位へと改めることが効果的だと判断し、学生が自発的かつ建設的コミュニケーション活動を行うことを可能とする仕組みを取り入れた設計とする方針である。
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菊内由貴(2016)事例演習中心の独習型がん看護研修の設計 ー臨床応用を目的とした学習目標と評価基準の見直しによる効率化ー.
平成 18 年のがん対策基本法の施行に伴い、がん医療におけるがん看護の質の向上は重要な課題となっている。しかし、がん看護の質の向上を目指して行われている「がん看護実践に強い看護師育成研修(厚生労働省)」は研修期間が 40 日程度と長期間であることや講義や他施設での実習における指導者の不足による負担等の理由から継続困難な状況に陥っている。また、長期間に及ぶ研修では、受講者の職場や家庭の事情等で受講をあきらめざるを得ず、貴重な人財を損失することとなっている。本研究では、「事例演習中心の独習型がん看護研修の設計―臨床応用を目的とした学習目標と評価基準の見直しによる効率化―」と題し、「がん看護実践に強い看護師育成研修」の課題をインストラクショナルデザイン(教育設計)の観点から明らかにし、より効果的、効率的、魅力的なプログラムの再設計に取り組んだ。その結果として、看護師が臨床現場を離れることなく知識習得や事例演習に取り組むことができるよう、e ラーニングと対面研修をブレンドした「知識習得→事例演習→臨床応用」という3ステップを核とした研修を設計した。本研修は、独習を中心としながら、e ラーニングや対面研修等の学習形態が選択できること、細分化された学習目標に対応する合格基準の設置により、不要な学習内容を省き、学習者個々の学習ニーズに応じた学習内容の厳選と学習時間の確保ができることを目指した。また、事例演習において失敗からこそ学ぶ方針とし、合格基準に達するまで繰り返し練習ができること、臨床応用において必要時に教師のコーチングを利用しながら臨床実践に取り組めることから、自信をもって臨床応用としての実践ができ、OJT(On-the-JobTraining)を含めた研修を設計することにより、実践を通じた実践現場の質向上にも貢献できることを目指した。さらに、学習者自身が、自分に不足している能力を、学習に必要な時間を費やして繰り返して独習できる教材を提供することで、看護師の専門家としての自律的学習態度の醸成に貢献することを目指した。以上のような本研究の成果は、異なる知識や経験を有する臨床実践家に対するがん看護教育において、より効果的・効率的・魅力的な学習環境を提供し、がん看護の質の向上と均てん化に貢献することができる。今後は、本研修企画を実際に現場で活用できるようにするために、多様な環境・背景をもつ臨床現場での形成的評価を実施し、さらなる検討と改善を重ね、その有用性を客観的に示していく。
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中前雅美(2016)病院実習前の学内実習の設計 eラーニングとのブレンド型シミュレーション演習.
医療従事者養成教育において、医療機関における実習は不可欠であり、その場合有資格者と同等に扱われることも多い。そのため学生とはいえ有資格者に近い知識、技量が要求される。臨床検査技師養成教育においても、カリキュラムに病院実習がある。今回の研究対象である1年次の病院実習は心電図検査を中心とした1週間の実習であり、検査技術と患者対応を学ぶために行われている。医療従事者による患者対応では、医療を提供する際に「安全」「安楽(患者に不安不快感を与えない)」「確実性」の担保が必須であり、これは学生であっても不可欠である。そのためこれまでも病院実習前の学生に患者対応に必要な知識や技能を身につけるための学内実習を行ってきた。しかし近年、病院実習指導者より患者特有の配慮が必要な検査時の学生の対応力不足が指摘されるようになっており、従来の学内実習がその目的を達成しきれていないことが示唆された。そこで本研究では、インストラクショナルデザイン(以下 ID)の考え方をベースに、学生が病院実習で患者状態に応じた適切な対応が出来るようになるための学内実習の設計・開発を行った。適切な患者対応が出来る、という学習目標は学習成果の5分類のなかの「態度」に相当する。「態度」として患者に適切な対応を提供するためには、患者行動からその状況を認識し、その状況に応じた適切な行動を知っている必要がある。その前段階として行動特徴を知り(言語情報)、その特徴を例示された実際の行動から区別(弁別)し、適切な対応を理解する(ルール適用、問題解決)必要がある。しかし、一言で患者といっても病院にはさまざまな特性を持った患者がおり、その一つ一つの事例に適切に対処するにはある程度の経験が必要である。今回のように経験の少ない学生が患者安全などを図りつつ、実務経験をおこなうための事前学習では、ある程度患者特性と対応を限定する必要がある。そのため患者の代表として患者数が多く、かつ加齢による機能低下対する配慮が必要な高齢者をとりあげ「高齢者に対する対応」と視点を明確にし、対応についても「特徴的行動を認識し、それに対する対応を学ぶ」という事例学習として学習範囲を明確に定めることで学生が十分に患者に対応できるような設計を試みた。このような方法はこれまでと異なり多くの学習段階が必要であり、全て学内の対面実習で行う時間的余裕はなく、なんらかの形で効率化する必要がある。そのため弁別、ルール適用・問題解決の段階の学習を e ラーニングで提供し、実際の患者に対する態度面のみをシミュレーションによる実習にすることで効率化をはかった。態度学習の前にはその前提となる学習目標を達成していることが必要なので、e ラーニングでは学習した事実だけではなく、確実な理解を確認するため、学習コンテンツと同時に合格基準を設けた確認テストも提供した。このテストに合格することで学習内容を理解したと判断できる。この確認テストには動画を用い、実際の行動の弁別がより明確になるようにした。