2020年9月25日「新型コロナウイルスの流行に伴う本学の対応について(第20報)」が大学当局から発信され、ついに県境をまたがる出張が原則解禁となった。公式に、である。それ以前から「上長の許可をもらって」の出張は部分的に(非常事態宣言地域を除き)解禁されていた(ヒゲの上長=センター長=自分だったりするので、あまり大きな声では言えない部分あり)。再開されたノマド生活はぎこちない部分がある。当然毎日飛んでいると思っていた路線が週2便だけになっていて、移動したい日には経由便しかなかったり、そもそも某空港に行くリムジンバスが大幅減便になっていて空港ラウンジ滞在時間が長くなったり、はたまた全車指定席である特急の予約を忘れて乗り損ねたり、と、いろいろと、ぎこちない。
まぁそれでも、自宅軟禁状態が続いてコロナ太りになっていたヒゲにとっては、ようやく訪れた自由! 「基礎疾患を持っている老人だということを意識して、注意を怠らないようにしてくださいね。カラオケはNGですよ」という若者からの忠告に老いてはしたがいつつ、ぎこちなく、しかし徐々に、出張続きのノマド生活が戻ってきた。つい最近は13泊連続。例によって、機内持ち込み可能な荷物のみで、旅先での洗濯物マネジメントも視野に入れて各地を訪れている。ということでコロナに罹患したくない方は、あまりヒゲには近づかない方が良いですよ。どこでウイルスをもらっているか、足取りを追うのが大変ですから。
他方で、オンラインのお仕事は急増している。せっかく久しぶりの現地での研修会開催と思いきや台風で中止になったり、あるいは最小催行人数を下回ったので中止になったりもするが、最初からオンラインで、というケースが増えている。オンライン前提だと旅費がかからないし、頼みやすいのだろうか。それとも時宜にかなった話が聞けると思われるからだろうか。引き合いは多くなった感じがしている。一過性のものだろうか、それとも今後しばらく続くのだろうか。現地への移動や現地での食事を楽しむことができないのは残念だが、身体への負担は軽減されるので、勢い引き受けてしまう。先日などは、「その日は先約があってNGです」と断ると「それでは、事前録画でお願いします」と切り返されて、断る理由を失った。お座敷がかかるうちが華、ということで、しばらくやってみましょうかね。
研修以外もオンラインのオンパレード。オフィスアワーは学生に会うのがNGだし、東京オフィスは週末クローズなのでオンライン。全国大会も国際会議もオンライン(本部詰めで現地に入れるラッキーなものを除く)。各種の委員会もオンライン、公開講座もオンライン。修士論文の中間審査もオンライン。まなばナイトも読書会もオンライン。プロジェクト会議も共同研究もオンライン。バーチャル背景を駆使したり、下半身は寝間着のまま参加という技も自然と当たり前になってしまった。「いまどこですか?」「私はここにいます(と、ごまかす)」という会話にも慣れた。
これがヒゲの「ニューノーマル」なのだろうか。外からの断りにくい仕事を何とかマネージして、今取り組んでいる監訳が一段落したら、5冊目の執筆作業に時間を確保したい。それができれば、これが「ニューノーマル」でも構わない。そう思う、今日この頃である。ホテルは温泉付きで朝食がおいしいところになるべく泊まる。たまには、本当の温泉に居ながらオンライン会議に参加する。そんなことができれば、結構我慢できることも分かった。いや、解禁直後だから、だけかもしれず、いつまで続くかは分かりませんけど。
皆さんは、どんな生活でしょうか。どうぞご安全に。
(ヒゲ講師記す)