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高橋暁子・市川尚・阿部昭博・鈴木克明(2007)課題分析図に基づく自己管理学習支援型eラーニングシステムの開発.日本教育工学会論文誌(ショートレター特集号),30(suppl):25-29
本研究では,自己管理学習スキルのうち,とくに学習内容の選択の支援を目的に,課題分析図を見ながら学習項目の選択ができるeラーニングシステムを開発した.学習項目を選択するインタフェースとして課題分析図を用いることで,学習者が習得状況を直感的に把握し,構造の上下関係に基づいて学習項目の選択を行うことを目指した.事前テストと事後テスト機能においては,課題分析図の構造による出題制御を行った.形成的評価の結果,習得状況を直感的に把握することに関して有用性が示唆されたものの,実際に構造の上下関係に基づいて学習項目を選択するかは学習者によって異なることがわかった.
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Tokumura, T., Maekawa, T., and Suzuki, K.(2007). An action plan introduction method for ICT skills training improvement (translation). Educational Technology Research, 30(1-2): 65-74.
The ultimate goal of any technical training is the practical expression of acquired knowledge and skills on job performance. To provide an appropriate machinery to enhance this transfer of acquired knowledge and skills to job performance, a model of action plan introduction- "EAAP" (Embedded Accumulative Action Plan) was proposed; and action plans according to EAAP were developed and tested in an ICT skills training. The action plan included the proposed actions, measures to be taken, due dates, and related training subjects. These items were then reviewed and revised as necessary for several times during the course of training so that the action plan can be accumulative. As a result, the authors found the following: The action plan can be utilized (1) as a tool for formative evaluation of the training program by analyzing proposed actions in relation to the subjects taught and giving feedback to instructors, and (2) as a tool for application of learning and training results in the participants' job settings. These results indicate that the EAAP model is an effective way of introducing action plan as a part of ICT training.
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Muranaka, Y., Takahashi, M., and Suzuki, K.(2007).Task analysis of interpersonal communication skills and development of an Egogram-based diagnositc system (translation). Educational Technology Research, 30(1-2): 75-86.
This study was undertaken to develop a diagnostic system for evaluating the communication skills indispensable in the training of specialists (nursing education) whose duties involve the provision of interpersonal support. Teaching resources were developed from a more practical and objective standpoint by process of instructional design to deal with time-consuming elements of curricula, ambiguous evaluation standards, and learning tasks that do not easily provide a sense of achievement upon completion. Egograms were adopted as the objective evaluation standard, and a diagnostic program for evaluating the student's communication tendencies was constructed. Operative assessment (of 5 cases presented for study by simulation on web) on nursing students revealed use of egogram patterns had enabled objective feedback to the students. Moreover, the learning paths traced by the students were greatly varied, demonstrating systematic ability to deal with student individuality. These findings indicated the efficacy of instructional design methodology in resolving the pragmatic issues in nursing, suggesting its wide applicability in various contexts.
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北村士朗・鈴木克明・中野裕司・宇佐川毅・大森不二雄・入口紀男・喜多敏博・江川良裕・高橋幸・根本淳子・松葉龍一・右田雅裕(2007)「eラーニング専門家養成のためのeラーニング大学院における質保証への取組:熊本大学大学院教授システム学専攻の事例」『メディア教育研究』第3巻2号(特集:e-Learning における高等教育の質保証への取組み) 25-35
本稿
では
,
e
ラーニング
専門家養成
のための
e
ラーニング
大学院
における
質保証
の
取
り
組
み
例
を
紹介
し
,
e
ラーニング
専門家養成
に
限
らず
,
あらゆる
分野
の
高等教育機関
において
e
ラー
ニングの
質保証
を
推進
するために
参照可能
な
知見
として
整理
する
。
専攻全体
の
設計段階
では
,
コンピテンシーとして
出口像
を
明確
にし
,
カリキュラムのみならず
各科目
での
課題
や
単位認定
条件
を
直結
させることが
重要
である
。
また
,
学習者支援
のメカニズムをあわせて
設計
する
必要
がある
。
組織
・
体制面
では
,
全学的
な
教育戦略
の
一環
として
組織
をつくり
,
必要
な
人材
を
確保
することが
重要
である
。
あわせて
,
最新
の
研究成果
や
実践
からの
知見
に
触
れ
,
学内外
との
人的
ネットワーク
形成
の
場
を
準備
することが
効果的
である
。
各科目
コンテンツの
開発段階
では
,
コ
ンテンツ
開発
のプロセスを
標準化
し
,
定期的
な
議論
の
場
を
設定
し
組織的
に
知見
を
蓄積
すること
が
重要
である
。
関係者
が
一堂
に
会
して
行
うレビュー
会
では
,
公開承認
,
科目共通項目
の
確認
,
科目間
の
調整
,
ならびに
組織力強化
・
組織的学習
の
面
で
効用
があった
。
キーワード
e
ラーニング
,
インストラクショナルデザイン
,
コンピテンシー
,
ガイドライン
,
レビュー
,
組織的学習
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村中陽子・高橋充・鈴木克明(2007)対人コミュニケーション・スキルのタスク分析とエゴグラムを活用した診断システムの開発.日本教育工学会論文誌,30(4):343-353
本研究では,対人援助を責務とする看護学教育に不可欠な対人コミュニケーション・スキルの診断システムを開発した.従来十分時間をかけて教育することが困難な教育課程,曖昧な評価基準,学習の達成感も得がたい学習課題の問題に対処するため,ID(Instructional Design)を用いて,より実践的・客観的な観点で教材開発を行った.エゴグラムを客観的な評価基準とし,学習者のコミュニケーション傾向を診断するプログラムを作成した.看護学生を対象とした運用評価(Web上で5事例をシミュレーション)の結果,エゴグラムパターンを活用することにより客観性のあるフィードバックを可能にしたことが明らかになった.学生が辿った学習コースのパターンは多様であり,本システムが学生の個別性に対応できることもわかった.その結果から,IDの手法は看護学領域の実践的な問題を改善する方法として効果的であり,その適応性が示唆された.