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IDマガジン第3号

IDマガジン 第3号~活動日誌特集~

  • IDマガジン 第3号~活動日誌特集~
  • IDと就職活動
  • ヒゲ講師の日常が終わる~2004年前期編~
  • 頂いたメールをちょっと紹介します。
  • 連載がひとつ増えます
  • 近々行われる、イベントは?
  • 編集後記

IDマガジン 第3号~活動日誌特集~ はじめに
皆様

ID マガジンのご愛読ありがとうございます。

この信じられないような、気温の高さに体調を崩したりしていませんか? これでは、仕事なんて手につかない・・・?
今月末で学生達は前期の授業を終えて夏休みを迎えようとしています。うらやましい。今年の夏は「ビーチ」が旅行スポットとして人気だとテレビで放送されていましたが、熱過ぎる砂浜はどうでしょう?

IDと就職活動

今回頂いたテーマは、IDと就職活動です。学生の皆さんには、「就活」と言ったほうが理解できるかもしれません。(もしかするとこの言葉は、若さを判断する前提テスト・・・となると、前提テストをクリアしなければ今回のコラムの対象外ですか?冗談)

学生が研究活動を行うにあたって気になることのひとつに、自分の研究が就職にどう影響するかが挙げられるかと思います。就職活動でIDを中心とした研究しているということを、どの程度アピールすることができ、またどの程度効果があるのか? 私自身が常に気になった点でした。一般的に、就職活動は、筆記試験->面接というような流れを踏みます。途中、グループディスカッションが入る場合もありますが、上記の形式が一般的です。その中で、IDを研究していることをアピールすることができる唯一の機会は面接でした。

面接には、自己アピールをする時間が必ず設けられ、大抵の人はサークルの幹事をやっていたとか、バイトで責任のある立場を任されていたというようなことを話します。(余談ですが、就職活動中は、誰も彼もサークルの幹事と化します。不思議でたまりません。) この、面接の場面こそが、IDを研究していることをアピールする最大のチャンスなのですが、ここに大きなジレンマがありました。

第一に、IDといっても全く通じない。

第二に、なまじeラーニングを知っていると、毛嫌いされることがある。

第一の問題である「IDが通じない」というのは、比較的想像しやすいことでしょう。eラーニング自体が一般には普及していないと考えられる中、IDを知っている人と出会うのは、「東京に行けば芸能人に会える確率」に近いものがあるからです (そうは思いたくないですが) 。
次に、「eラーニングを毛嫌い・・・」というのは一度、eラーニングを導入しようとした企業、あるいは導入している企業の中に、その効果がはっきり出ないということに嫌気がさしていることを表しています。特に、面接の際に会うのは人事部であることが多いため、予算を取ってeラーニングを導入したのにも関わらず、効果が低いことや、以前より余計手間がかかると感じているようです。(私が受けた企業はSEやコンサル会社が大半でしたので、比較的新しいものに飛びつくけれども、すぐに飽きてしまうというような企業だったのでしょう。)

この二つのジレンマ解決に共通する鍵は、eラーニングをどのように説明するか、またその中でIDがどうして重要なのかを相手に伝えることと考えます。

自分の研究が、どれだけ有効であり、社会に対してインパクトのあることなのか、さらには、どれだけ面白いと思っているのかを伝えるということが重要なのでないでしょうか。私の場合、「eラーニングで既存の教育を置き換えるのではなく、教育に新しいツールを加えるものです。たとえば、CADのシミュレーションを行う授業や、ERPを実際に使う授業を展開しようとすれば、eラーニングでなければ実現できないと思っています。」と答えました。(ここに出すのが恥ずかしいような受け答えです)

「eラーニング」と聞くと聞こえは良いですが、決して目立つ分野ではありません。研究すればするほど、解決しなければいけない問題が多いと実感しています。また、その問題も目立つようなものではないと思います。しかし、その「目立たない」部分が、他の就職活動者によって語られる「世界を旅してきました」や、「マスコミ関係に何百人の人脈があります」というような創られた話よりもリアリティをもたらすのではないかと思っています。
私の例では、IDを語ることが就職活動にメリットがあったかといわれると、多少疑問がある点は否めません。期待したようなレスポンスはありませんでした。しかし、それはIDに興味がないということよりも、そのころの私自身に興味がなかったのではないかと、今では思っています。

私は、現在修士1年であり、就職活動を控える身ですが、次に同じような場面に出会った際は、自信を持ってIDを語ろうと思っています。それは、この活動で重要なことは研究していることを心から面白いと思っている姿勢だと思うからです。また、現実を直視し、そこで発見した問題を解決しようとする姿勢は、IDを研究している人のアピールポイントではないかと思います。きっとその熱意さえあれば、たとえIDを知らない人にもIDを理解してもらえるのでないでしょうか。ひいては、就活の成功へとつながると感じています。

これから就活を控えた皆様、一緒に頑張りましょう。
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PS:8月21日から香川大学で行われるJSISE全国大会ですが、私は、21日の企画セッションAで講演致します。かなりの人見知りですので、お声をかけていただけると幸いです。なお、その香川県高松市ですが、あの「世界の中心で愛を叫ぶ」の撮影場所から、非常に近いそうです。ということで今回の私のテーマは「世界の中心でIDを叫ぶ」です(笑)
(青山学院大学 橋本 諭 , mail:satoshi-hashimoto1982@nifty.com)

ヒゲ講師の日常が終わる~2004年前期編~

7月21日(水)午後2時過ぎ、ソフトウェア情報学部2年生対象の選択専門科目「メディア論」の第14回講義が終了した。これで2004年前期の定型業務がすべて終わった。定期試験をやらない方針のヒゲ講師としては、あとは、お盆前〆切のレポート課題の提出を待って、成績処理をするまでの間、大学教育の現場における日常が終わった。夏休み期間中の非日常の準備がスタートすることになる。毎週同じことをやっていた4ヶ月ではあったが、なかなか目まぐるしい日常がいったん終止符を打ったことで、胸をなでおろす瞬間である。「来週のこと」を考えなくてもよい、という開放感は格別なものだ。その実、夏休みの方が忙しいのではあるが。

今回のID活動日誌では、ヒゲ講師の2004年度前期の日常を振り返ってみることにする。

月曜日の定型業務はなし。学会のシンポジウムがあったり、大学の入試説明会に出向いたりと、非定型の仕事が入ることもあるが、それ以外は最も生産性が高い曜日だった。火曜日はゼミの日。午前中の4年ゼミ(卒論進捗状況報告)、午後1時からの大学院ゼミ(今年は池袋と沖縄にいる院生との間を結んで遠隔ゼミを試行した)とそのあとのオフィスアワー(アポなしの学生相談に応じる時間だが、打合せをやりながら待機が多い)、夕方の3年ゼミ(eLFテキストを輪読した)、そして最後はヒゲ講師の研究室の2年生以上が全員集合するビジネスミーティング(各種プロジェクトの報告や周知事項の伝達など)で一日があっという間に過ぎる。火曜日はたいてい泊り込みの学生と一緒の夕食を食べる「自炊の日」。ヒゲ講師自身も研究室に泊まりこんで明日の準備をする(単に1時間目がヒゲ講師にとって早すぎるから泊まるという説がある)。

水曜日は講義の日。1時間目が教職専門科目「情報科教育法I」、2時間目オフィスアワーという名の午後の講義の準備時間を経て、昼休みはランチョンセミナーに出席。ゲストを迎えたり、学生がそれぞれの経験をしゃべったりする。午後1時からは「メディア論」。100人ぐらいを相手に毎週メディアについて講義らしくない講義を展開し、午後3時からの会議(月1回は教授会)に備える。木曜日は午後から輪読の日。4年生が卒論に関連する論文を選択・紹介する時間に続いて、大学院生が英語の書籍をどこまで読めたか報告する時間。いつでも初見で臨むヒゲ講師にとっては、けっこう頭を使う時間になる。コメント力が鍛錬される曜日。金曜日は定型業務なしの日。会議が入ったり、週末にかけての出張をスタートする日になったりであまり生産性は高くない。

こんな感じで、あっという間に半年が過ぎていくのですね。これで良いのかと自問するときもあるが、こうなってしまうのですね。

本職に就く前、仙台の私立大学で働いていたときは、もっと講義が多かった。その当時と比べれば、天国のような毎日です(同じ内容の講義を何度もしないで済むのは)。一方で、1年生から研究室に配属し、学生の面倒を見ることを特色にしている今の職場では、演習や学生対応にかなりの時間が割かれる。これでも、本来は面倒を見なければいけない1・2年生の演習をヒゲ講師以外のリソースで賄っているので演習に実際に割く時間は少ない方です(若手教員とWeb上の自学自習教材と、ついでに上級生に下級生を面倒見させるプロクタ制度を活用)。これもID的発想に基づいた講座運営術とでも申しましょうか。

これで仕事のすべてであれば余裕を持ってすべてに打ち込めるのでしょうが、そうは甘くない。日常の上に、仙台・東京・山形・東京(4月)、東京6日・仙台(5月)、秋田・徳島・仙台・埼玉・東京3日・神奈川・札幌・秋田(6月)、埼玉2日・仙台3日・東京2日(7月)と出張が入り込む。こうなると「仕事をしながら休憩する」というワザを身につけないと身が持たないですね。いきおい、夜の宴も充実してしまう。いやはや、今学期もまた、充実した毎日でした。

そんなわけで、eLFの続編「eラーニングマネージメント(eLM)」の準備が、なんと、これから本格化します。予想通り、実現(試行)は年末か年始になりそうですが、夏休みに一気に加速して、eLF同窓生の力を借りつつ、ご期待に沿うものにしていきたいと思っています。夏休み、といっても、ARCSモデルのケラー教授を囲む会に始まり、eラーニングワールド登壇、関西大学での日韓合同研究会、沖縄国際センターでの講演、教育システム情報学会@香川大学、教育工学会@東工大と行事は目白押し。ケラー教授夫妻と東北夏祭を回るときが、この夏の「つかの間の休日」になりそうです。そんな非日常的日常の中でまとめられるeLMに、どうぞ乞うご期待ください。

参考:ヒゲ講師の日常は、ヒゲ講師の仕事場の公式Webサイトで全世界へ丸ごと公開中です。どうぞご訪問くださいませ。
http://www.et.soft.iwate-pu.ac.jp/
注:et=educational technology (教育工学)

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ちと学問的な内容とはかけ離れてしまいましたが、これで編集者の了解が得られるでしょうか????  —> 了解です。でも次回は、できればより学問的なものを希望します(labra12)。
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(ヒゲ講師記す)

頂いたメールをちょっと紹介します。

先日のメールマガジン発行後に以下のようなメールを頂きました。毎回このメールマガジンを読んでくださる人が増えていますが、さまざまな方に読んで頂いています。大変うれしいことです。
学生、先生、企業の教育部、研究者・・・。メールアドレスからもそれが垣間見れます。皆様それぞれが持つ背景から、違ったことを感じ取っているのではないでしょうか。皆様からのメールお待ちしております。

頂いたメールの抜粋

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IDマガジン楽しく読ませていただいています。
定期的にこのようにIDに関連する内容を送っていただけるのは IDに関心のある者としてはとても意味のあることです。
私は幸いID関連の情報に囲まれて生活していますが、 そうでない方にとっては、より貴重なIDとの接点として 機能しているのでないでしょうか。
とても大切な活動ですので、どうぞ頑張って続けて いただくことを期待しております。

ところで、先日映画のラストサムライを観ていて思ったのですが、 そちらのヒゲ先生って、敵役のオオムラに似てません?
(既出ネタの蒸返しか、禁句だったらごめんなさい)
最初は冗談で顔のことだけ考えていたのですが、よくよく考えて みると顔だけでなくて、他にも共通するところがあるんですね。
オオムラがアメリカの新式軍制や装備を取り入れて日本の社会を 変えようとしているところを、ヒゲ先生はアメリカ式のIDを取り
入れて日本の教育を変えようとしてます。新式銃を手にした地方出身の若者たちが、不慣れな手つきながらも新しい戦争のやり方を
身につけて古いやり方の人たちと戦おうとしているところも似て ますかね?
一番違うところは、ヒゲ先生はいい者(!)であることと、日本の教育界にはそんな気骨あるサムライ集団はいないというところ
でしょうか?
でも日本の教育の中に受け継がれてきた大事な精神というのは どこかにあって、この映画のラストのように、どこかでそれに
出会う場面があるかもしれませんね。

なんか話がそれて余談ばかりになってしまいましたが、 読者の感想でした。次回も楽しみにしています。

(藤本 徹様より)

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私は、このメールを見てなるほど・・・と思ってしまいました。先生は、「オオムラは誰だ~?」とまだラストサムライを見ていないのでおっしゃってます。
たとえどんなに力を持った人でも、一人でできることには限界があります。ですので私は、サムライ集団を作りたいという野望があります。そう皆さんと!

連載がひとつ増えます

新連載「教育工学を始めてしまっていいかしら?」予告

教育工学の研究者として出発しようという人には、『教育工学を始めよう』(北大路書房)という良い本があります。とはいえ、この本はちょっとハードルが高いという人もいます。訳者たちによって丁寧につけられた親切な注釈をもってしても、まだハードルが高いかもしれないですね。

ところで、ID研究会という会が、あるところで密かに開かれています。そこでは、なんとこの本を材料にしてあーだこーだお話をしているようなのです。さらに大胆にも、その話を録音して、公開しているようなのです。そこで、このIDマガジンのために、その話を文章にして連載しちゃおうというプロジェクトが持ち上がりました。

名付けて「教育工学を始めてしまっていいかしら?」。そこには、教育工学がつい面白そうなので始めてしまったんだけれども、その奥の深さに不安と好奇心を抑えきれない心情が込められています。

どうぞ次号からの連載にご期待ください。
(なぞのID研)

近々行われる、イベントは?

○7/27 ケラー教授を囲む会
URL:参加申込者には事前質問提出用URLを通知しています

○7/28-30 e-Learning World 2004
URL:http://www.elw.jp/

○7/28-30 ヒューマンキャピタル 2004
URL:http://expo.nikkeibp.co.jp/hc/

○8/3-4 2004 International Symposium and Conference )「日本教育メディア学会研究会」
URL:http://tdmo2.med.kutc.kansai-u.ac.jp/~jaems/

○8/20-22 教育システム情報学会第29回全国大会 大会テーマ:e-Learningにおける新たな教育学の構築を目指して
URL:http://jsise2004.eng.kagawa-u.ac.jp/

○9/23-25 日本教育工学会 第20回全国大会
(自由研究発表申込(原稿〆切)7/30)
URL:http://www.mr.hum.titech.ac.jp/jset2004/

編集後記

もっと早く、三号を出そうと思っていたのにやっぱり月末。う~ん。非定期でよかった。。。
さて、メールマガジンとしてこちらを提供させていただいてますが、皆様からの情報発信をお待ちしております。是非、ご執筆いただける方!ご連絡ください。
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皆様からの
ご意見・ご感想・叱咤激励など常時お待ちしております!
【 mail to: idportalあっとml.gsis.kumamoto-u.ac.jp 】

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※このメールは、先日行ったeLF追跡アンケートで、メールマガジンの購読を希望するとお答えいただいた方・IDマガジンWebページより購読の申し込みをして頂いた方に配信しております。

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本サイトは、JSPS科研費「教育設計基礎力養成環境の構築とデザイン原則の導出に関する統合的研究(23300305)」の助成を受け、研究開発を行いました。

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